~みんなが知らない秋分の日の本当の話~
はじめに:秋分の日って何?
9月23日ごろにやってくる「秋分の日」。学校でも「昼と夜の長さが同じになる日」って習いますよね。
でも実は、本当に同じ長さになるわけじゃないんです!
「えっ、ウソでしょ?」と思ったあなた。一緒に秋分の日のヒミツを探ってみましょう。

なんで昼と夜の長さが同じになるの?
まずは基本から。なぜ秋分の日に昼と夜がほぼ同じ長さになるのでしょうか?
地球はナナメに回ってる
地球って、まっすぐに回ってるわけじゃないんです。
地球の回り方
- コマがちょっと傾いて回るのと同じ
- 約23度ナナメに傾いている
- この傾きがあるから春夏秋冬がある
1年で太陽の見える位置が変わる
夏の太陽:高い位置にあって、昼が長い
冬の太陽:低い位置にあって、昼が短い
秋分・春分の太陽:ちょうど真ん中の高さで、昼と夜がほぼ同じ
つまり、地球の傾きと1年かけて太陽の周りを回ることで、秋分の日が生まれるんです。

実は昼の方が長いってホント?
ここからが面白いところ。「昼と夜が同じ」って言われてるけど、実際は昼の方が長いんです。
2025年の東京では…
- 昼の長さ:12時間26分
- 夜の長さ:11時間34分
- 差:52分も昼の方が長い!
なんで昼の方が長くなるの?
理由1:空気のマジック
太陽の光は空気を通ると曲がります。だから太陽が実際より高く見えて、昼が長く感じるんです。
理由2:太陽の大きさ
太陽って点じゃなくて丸いですよね。「日の出」は太陽のてっぺんが見えた瞬間、「日の入り」は太陽のてっぺんが隠れた瞬間。だから少し長くなります。
場所によって違いはあるの?
日本の中でも、場所によって違いがあります。
日本各地の昼の長さ(9月23日)
札幌:12時間20分ぐらい
東京:12時間26分ぐらい
大阪:12時間25分ぐらい
沖縄:12時間15分ぐらい
北にいくほど、昼と夜の差が大きくなるんです。
赤道では1年中ほぼ同じ
赤道に近い国(シンガポールとか)では、1年中昼と夜の長さがほとんど変わりません。だから秋分の日もあまり特別じゃないんです。
秋分の日に何が見える?
秋分の日は太陽の動きを観察するのにぴったりの日です。
太陽の動きをチェック!
朝:太陽が真東から昇る
昼:太陽が真南に来る
夕方:太陽が真西に沈む
方位磁石があれば、本当に真東・真西かどうか確かめられますよ。
影で遊んでみよう
お昼の12時ごろに外に出て、自分の影を見てみてください。影は真北を向いているはずです。
影の実験
- 朝から夕方まで、同じ場所で棒の影を見る
- 影がどう動くか観察する
- 一番短くなる時間を調べる
世界の秋分の日
南半球では春!
オーストラリアやブラジルなど南半球の国では、秋分の日が「春の始まり」になります。地球の反対側では季節も反対なんですね。
北極・南極では?
北極や南極では、秋分の日から特別なことが起こります。
北極:半年続いた「白夜」(1日中明るい)が終わる
南極:半年続いた「極夜」(1日中暗い)が終わる
昔の人も知ってた秋分の日
日本のお彼岸
秋分の日を中心とした1週間を「お彼岸」といいます。お墓参りをしたり、おはぎを食べたりする習慣がありますね。
世界各地でも大切な日
中国:中秋節でお月見
イギリス:収穫を祝うお祭り
エジプト:ピラミッドの設計にも使われた
昔から世界中の人が、秋分の日を特別な日として大切にしてきたんです。
簡単な観察をしてみよう
家でできる秋分観察
用意するもの
- 時計
- 方位磁石(スマホのアプリでもOK)
- 記録用の紙
やってみよう
- 日の出と日の入りの時刻をチェック
- 太陽がどの方向から昇って、どこに沈むか見る
- お昼の影の向きを確認
- 昼と夜、どっちが長いか計算してみる
家族みんなで楽しもう
- 夕日を見ながら方角クイズ
- 昼間の長さ当てゲーム
- 秋分の日の写真を撮る
よくある質問
Q:なんで毎年日付が変わるの?
A:地球が太陽の周りを回るのに、365日と6時間ぐらいかかるから。その6時間のズレで日付が変わります。
Q:世界中で同じ日なの?
A:同じ瞬間だけど、時差があるので国によって日付が違うこともあります。
Q:春分と秋分って何が違うの?
A:太陽の動きは同じだけど、春分は「だんだん暖かくなる」、秋分は「だんだん寒くなる」時期です。

まとめ:秋分の日はスゴイ日
秋分の日のポイントをまとめると:
科学のポイント
- 昼と夜がほぼ同じ長さ(でも完全に同じじゃない)
- 太陽が真東から昇って真西に沈む
- 地球の傾きと公転が作り出す自然現象
文化のポイント
- 世界中で大切にされてきた特別な日
- 季節の変わり目を知らせる目印
- 家族で自然を感じる良い機会
観察のポイント
- 方位や影の動きを確かめられる
- 1年で一番太陽の動きがわかりやすい日
- 特別な道具がなくても楽しめる
今年の秋分の日は、ちょっと空を見上げて太陽の動きを観察してみませんか?きっと新しい発見があるはずです。
科学って難しそうだけど、実は身近なところにたくさんあるんですね。秋分の日をきっかけに、自然の不思議さを感じてもらえたらうれしいです。
もっと知りたい人へ
- 国立天文台のサイトで正確な時刻をチェック
- 図書館で天文学の本を読んでみる
- スマホの天体アプリで星座も一緒に観察
秋分の日から、天体観測デビューしてみませんか?



コメント