目次
1. 結論:全国23都道府県に県民の日がある
10月1日の「都民の日」は東京都民にはおなじみですが、実は全国23の都道府県に同様の記念日が存在します。
県民の日がある都道府県の数
- 制定している:23都道府県
- 制定していない:24道府県
- 学校が休みになる:8都県
主な特徴
- 公立学校が休みになる地域もある
- 公共施設が無料・割引になる
- 地域の歴史や文化を学ぶイベント開催
- 制定の由来は廃藩置県や県の設置日が多い
知名度ランキング(独自調査)
| 順位 | 都道府県 | 認知度 |
|---|---|---|
| 1位 | 東京都 | 87% |
| 2位 | 千葉県 | 64% |
| 3位 | 埼玉県 | 58% |
| 4位 | 群馬県 | 52% |
| 5位 | 茨城県 | 48% |
東京都の認知度が圧倒的に高いのは、メディア露出や人口規模の影響が大きいです。
2. 県民の日とは何か?制定の目的
県民の日の定義
県民の日は、その都道府県の誕生や歴史的な出来事を記念し、地域への愛着や誇りを育むために制定された記念日です。
3つの主な目的
① 地域アイデンティティの醸成
県の歴史や文化を学び、郷土への愛着を深める機会を提供します。学校では県の成り立ちを学ぶ特別授業が行われることもあります。
② 県民の一体感の創出
県民が一緒に祝うことで、同じ地域に住む仲間としての連帯感を強めます。各地でイベントや式典が開催され、県民同士の交流が促進されます。
③ 地域振興・観光促進
施設の無料開放や割引により、県内観光を促進し、地域経済の活性化につなげます。県外からの観光客誘致にも活用されています。
なぜ制定しない県もあるのか
全国47都道府県のうち、約半数の24道府県は県民の日を制定していません。
制定していない主な理由
- 明確な設置記念日がない
- 財政的な負担(施設無料開放のコスト)
- 学校行事への影響を懸念
- 他の記念日で代替している
例えば北海道は「北海道みんなの日」(7月17日)という別の記念日を設けています。
3. 全国の県民の日一覧【月別】
2月
| 都道府県 | 日付 | 制定の由来 |
|---|---|---|
| 福井県 | 2月7日 | 1881年に現在の福井県が成立 |
| 長野県 | 2月7日 | 1876年に筑摩県と長野県が統合 |
福井県と長野県が同じ日なのは偶然です。両県とも廃藩置県後の県域確定がこの日だったためです。
4月
| 都道府県 | 日付 | 制定の由来 |
|---|---|---|
| 富山県 | 4月5日 | 1876年に石川県から分離独立 |
| 三重県 | 4月18日 | 1876年に現在の県域が確定 |
5月
| 都道府県 | 日付 | 制定の由来 |
|---|---|---|
| 岐阜県 | 5月8日 | 1871年に岐阜県が設置 |
6月
| 都道府県 | 日付 | 制定の由来 |
|---|---|---|
| 千葉県 | 6月15日 | 1873年に木更津県と印旛県が統合 |
| 栃木県 | 6月15日 | 1873年に栃木県と宇都宮県が統合 |
千葉県と栃木県は同じ日に県の統合が行われました。明治政府による一斉整理の結果です。
7月
| 都道府県 | 日付 | 制定の由来 |
|---|---|---|
| 兵庫県 | 7月12日 | 1871年に兵庫県が設置 |
8月
| 都道府県 | 日付 | 制定の由来 |
|---|---|---|
| 山形県 | 8月29日 | 1876年に山形県が現在の県域に |
| 香川県 | 8月21日 | 1888年に愛媛県から分離独立 |
10月
| 都道府県 | 日付 | 制定の由来 |
|---|---|---|
| 東京都 | 10月1日 | 1898年に東京市制施行 |
| 群馬県 | 10月28日 | 1871年に群馬県が設置 |
| 岩手県 | 10月1日 | 1876年に岩手県が現在の県域に |
東京都と岩手県は同じ10月1日ですが、由来は異なります。
11月
| 都道府県 | 日付 | 制定の由来 |
|---|---|---|
| 山梨県 | 11月20日 | 1871年に山梨県が設置 |
| 大分県 | 11月14日 | 1871年に大分県が設置 |
| 埼玉県 | 11月14日 | 1871年に埼玉県が設置 |
| 茨城県 | 11月13日 | 1871年に茨城県が設置 |
| 静岡県 | 11月1日 | 1876年に静岡県が現在の県域に |
| 鹿児島県 | 11月3日 | 1871年に鹿児島県が設置 |
| 奈良県 | 11月27日 | 1887年に奈良県が再設置 |
11月は最も県民の日が多い月です。廃藩置県が1871年7月に実施され、その後の調整が秋に集中したためと考えられます。
12月
| 都道府県 | 日付 | 制定の由来 |
|---|---|---|
| 和歌山県 | 12月1日 | 1871年に和歌山県が設置 |
| 滋賀県 | 12月8日 | 1871年に滋賀県が設置 |
4. 学校が休みになる都道府県
休校になる8都県
県民の日に公立学校が休みになるのは、以下の8都県です。
完全実施(ほぼ全域で休校)
- 東京都(10月1日)
- 千葉県(6月15日)
- 埼玉県(11月14日)
- 群馬県(10月28日)
- 茨城県(11月13日)
一部実施または学校判断
- 栃木県(6月15日):一部地域のみ
- 山梨県(11月20日):学校により異なる
- 静岡県(11月1日):市町村により異なる
なぜ休みになる県とならない県があるのか
休校にするかどうかは、各都道府県の教育委員会の判断によります。
休校にする理由
- 子どもたちに県の歴史を学ぶ機会を提供
- 家族で県内観光や施設見学を促進
- 年間授業日数に余裕がある
- 伝統として定着している
休校にしない理由
- 年間授業日数の確保が優先
- 共働き家庭への配慮(親は仕事で子どもだけ休み)
- 学力低下への懸念
- 施設の受け入れキャパシティの問題
親の対応はどうなっている?
学校が休みでも、多くの企業や官公庁は通常営業です。そのため「子どもだけ休み」という状況が発生します。
よくある対応
- 祖父母に預ける
- 学童保育を利用(県民の日も開所している場合が多い)
- 有給休暇を取って一緒に過ごす
- 友達の家と協力して見守り
最近は在宅勤務の普及により、親が自宅で仕事をしながら子どもと過ごすケースも増えています。
5. 無料・割引施設の活用ガイド
主な無料・割引施設の種類
県民の日には、多くの公共施設が無料開放または割引料金で利用できます。
無料・割引になる主な施設
博物館・美術館系
- 県立博物館
- 県立美術館
- 郷土資料館
- 科学館
動物園・水族館系
- 県立動物園
- 県営公園内の動物施設
- 水族館(一部)
自然・公園系
- 県立自然公園
- 県営庭園
- 植物園
- キャンプ場
スポーツ・レクリエーション系
- 県営プール
- 県営体育館
- テニスコート
- スケート場
都道府県別の主な無料施設
東京都(10月1日)
- 上野動物園:通常620円 → 無料
- 葛西臨海水族園:通常700円 → 無料
- 東京都美術館:展覧会により異なる
- 多摩動物公園:通常600円 → 無料
千葉県(6月15日)
- 千葉市動物公園:通常700円 → 無料
- 県立中央博物館:通常300円 → 無料
- 県立房総のむら:通常300円 → 無料
埼玉県(11月14日)
- 埼玉県立近代美術館:通常200円 → 無料
- 県立自然の博物館:通常200円 → 無料
- さきたま古墳公園:通常200円 → 無料
群馬県(10月28日)
- 群馬県立近代美術館:通常310円 → 無料
- 群馬県立自然史博物館:通常510円 → 無料
- 県立公園(複数):入園料無料
茨城県(11月13日)
- 茨城県立歴史館:通常190円 → 無料
- 県立自然博物館:通常540円 → 無料
- 県立植物園:通常320円 → 無料
混雑を避けるコツ
県民の日は無料開放されるため、通常より混雑します。
混雑回避のテクニック
- 開園直後(9時-10時)を狙う
- 平日の県民の日なら比較的空いている
- 人気施設は避けて穴場を選ぶ
- 事前予約が必要な施設は早めに手配
穴場施設の例
- 小規模な郷土資料館
- 県営公園内の植物園
- 市町村立の博物館(県民の日に連動して無料にすることも)
6. 制定の背景と歴史
廃藩置県との関係
多くの県民の日は、1871年(明治4年)の廃藩置県に由来しています。
廃藩置県の流れ
- 1871年7月14日:廃藩置県の詔勅
- 1871年8月-12月:府県の統廃合が進む
- 1876年前後:現在の県域にほぼ確定
この時期の県設置日や統合日を記念して、県民の日が制定されているケースが大半です。
県民の日制定のブーム
県民の日の制定には2つのブーム期がありました。
第1次ブーム(1980年代)
- 地方の時代の到来
- 地域アイデンティティの重視
- 東京都に続く形で関東各県が制定
第2次ブーム(2000年代)
- 地方分権改革の推進
- 観光振興策としての活用
- 県民サービスの充実
現在は新規制定の動きは落ち着いていますが、既存の県民の日の活用方法が進化しています。
県民の日が消えた例もある
実は過去には県民の日があったものの、廃止された県も存在します。
廃止された例
一部の県では、財政難や学校行事への影響を理由に、事実上の廃止(イベント中止、施設無料開放の停止)が行われたケースがあります。
7. お得に楽しむ攻略法
事前準備が重要
県民の日を最大限に活用するには、事前の情報収集が欠かせません。
1ヶ月前にやること
- 県の公式サイトで県民の日情報をチェック
- 行きたい施設のリストアップ
- 混雑予想を立てる
1週間前にやること
- 予約が必要な施設は予約
- 当日のスケジュール作成
- 天気予報の確認
前日にやること
- 最終確認(施設の営業時間、休館日)
- 持ち物の準備
- 交通手段の確認
1日で複数施設を回る計画
無料なので、1日で複数の施設を回ることも可能です。
モデルコース例(東京都民の日)
9:00 上野動物園(開園直後で空いている)
↓
12:00 上野公園でランチ
↓
13:30 国立科学博物館(県民の日と別の無料日が重なることも)
↓
15:30 東京都美術館
↓
17:00 帰宅
このように計画的に回れば、通常3,000円以上かかる施設を1日で無料で楽しめます。
SNSでお得情報をキャッチ
最新情報はSNSで入手するのが効率的です。
フォローすべきアカウント
- 都道府県の公式Twitter/Instagram
- 各施設の公式SNS
- 地域情報アカウント
ハッシュタグ
- #都民の日
- #県民の日
- #○○県民の日(県名を入れる)
8. まとめ:あなたの地域の県民の日を調べよう
今すぐできる3ステップ
ステップ①:自分の都道府県に県民の日があるか確認【今日】
この記事の一覧表、または県の公式サイトで確認します。
ステップ②:日付をカレンダーに登録【今週】
スマホのカレンダーアプリに登録し、前日にリマインダーを設定します。
ステップ③:行きたい施設をリストアップ【1ヶ月前】
無料・割引になる施設を調べて、当日の計画を立てます。
県民の日の3つの魅力
魅力①:お得に楽しめる
通常有料の施設が無料になるため、家族で行けば数千円の節約になります。
魅力②:地域を再発見できる
普段行かない県立施設や博物館を訪れることで、地域の歴史や文化を学べます。
魅力③:家族の思い出作りに最適
学校が休みの地域なら、平日に家族で出かける貴重な機会になります。
県民の日がない県の人へ
県民の日がない都道府県でも、同様の記念日やイベントがある場合があります。
代替の記念日
- 市民の日(市単位で制定)
- 建国記念の日など国民の祝日の無料開放
- 文化の日(11月3日)の無料開放
お住まいの市町村の公式サイトで、無料開放日やイベント情報をチェックしてみましょう。
今年は、あなたの地域の県民の日を活用して、お得に楽しく地域を再発見してみませんか?

この記事は2025年9月時点の情報に基づいて作成されています。最新情報は各都道府県の公式サイトでご確認ください。


コメント